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カテゴリ:Misterious Tales( 7 )

床の間の掛軸

親戚の家の床の間の掛軸。
女性が腰かけている絵が描かれていた。
(描かれているのは女性のみ)
夜、床の間のある部屋で横になっていると、人の話し声がする。
(何と言っているのかは聞き取れない)

どうやら話し声は掛軸の方から聞こえてくるようだ。
掛軸を見ると、描かれている女の人が見知らぬ男の人と話している。
描かれているのは女性だけだったはず、と思いしばらく掛軸を眺めていた。
それにしてもこの男の人はどこから来たのやら。

掛軸に描かれた女の人と見知らぬ男の人は仲良く話しているが
(会話の内容までは聞き取れない)、どうやら恋人ではないようだった。

しばらくしたら、どうやら二人は話が終わったらしく、男の人が「じゃあ」みたいな感じで、
絵の奥の方へと消えていった。

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不可解な体験、謎な話~enigma~
Part64より抜粋。
http://enigma2.ahoseek.com/?p=2471
by botticelli375 | 2010-10-28 20:04 | Misterious Tales

夢と人形

ある晩、こんな夢を見た。
着物の着た女性がシクシクと泣いている。
見覚えのある女性の様な気がするが、今ひとつ思い出せない。
気になってその女性に声を掛けると、提灯を落してしまい真っ暗になり、それで泣いているという。
目が覚め、何だただの夢かと思った。

そしてしばらくしたある晩に、上に述べたのと同じ夢を見た。
朝になり目が覚めてトイレに行く途中、居間にある人形が目に入った。
その人形は着物を着た女性が提灯を手に持っているのだが、その提灯が落ちている。
夢のこともあり、提灯を拾い元の通り女性の手に持たせた。

その晩、着物を着た女性が夢に現れ、「有難う。おかげで明るくなった」と言った。
不思議な体験だった。

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不可解な体験、謎な話~enigma~
Part64より抜粋。
http://enigma2.ahoseek.com/?p=2458
by botticelli375 | 2010-10-28 19:59 | Misterious Tales

押入れの姉

小学生のころ、不思議な体験をしました。

自宅で昼寝をしていると姉に起こされ「押入れの中に誰かいるから見てきてほしい」と言うのです。
両親が不在だったので唯一の男である僕に助けを求めたのでしょうが、正直怖かったです。
ですが年の離れた姉に頼られて幼い自尊心を刺激されたのでしょう、僕は後ろに姉をかばうようにして居間に向かいました。

押入れのふすまはピッタリと閉まっていて、なにもおかしな様子はありません。
「中にいるよ」
後ろから抑揚のない声が聞こえます。
……それが本当に姉の声だったのかどうか、今では思い出せません。

幼稚だった僕は警察や大人を呼ぶという選択すら浮かばず、震える手でおそるおそるふすまを開けていきました。

スゥー……

押入れの片側を全開にすると、女性が倒れているのが見えました。
胎児のように体を丸めて、安らかな寝息をたてているその女性は、しかし紛れもなく姉でした。

僕は弾かれたように後ろを向きます。
すでに誰もいません。
押入れの中に目を戻すと、やはり姉が眠っています。

僕はわけもわからずその場にへたり込んでしまいました。
たった二人の姉弟なので顔を見間違えるはずもないのです。

とにかく姉を起こしていまの出来事を話さねばと伸ばした手が、途中でぴたりと止まりました。
……恥ずかしい話、当時の僕は姉に対して複雑な感情を抱いていたのです。

どちらかというと厳格な父母に比べ、優しくて気さくな性格。
すでに中学3年だったものの、おそらく同年代の女子と比べても大人びた体躯。
外出先や両親の前では行儀よく振舞っていた姉が、自分と二人きりになった途端に薄着になって抱きついたり
してくるので、そのたびに動揺しきりでした。

そんな姉が、目の前で純白のブラウスと……下はショーツだけという平素にも増して無防備な格好で横たわっているのです。
しかも普段はポニーテールに結ってある黒髪がほどかれ、どこか艶やかな印象さえ感じました。

伸ばした手が、本能のままにあらぬ部位を触れてしまう前に、邪念から逃れるように、僕はふすまを閉めました。

姉は無事なのだから、そのまま寝かせておいてあげればよい。
無理やり自分を納得させてソファに腰を下ろすと、強烈な睡魔に襲われました。
起きていてもなにかできるわけではないのですが、押入れの姉を守らなくちゃいけない、というような使命感に
駆られ、重いまぶたを必死で持ち上げ、何度も首をこっくりさせながら眠気に抗っていました。

そんな攻防がどれほど続いたのか、定かではありません。

ガクン!

突然の衝撃でハッと目を覚ましました。
どうやら体が倒れ掛かっていたようで、あわてて身を起こし、周囲の状況に呆然とします。

真っ赤なのです。

床といわず天上といわず、あらゆる家具や調度品にいたるまで、なにもかも真紅に染まっていました。

夕焼け……きっとそうだったのだと思います。
それはただの西日であったのだと、今でも自分に強く言い聞かせています。

どこか異次元めいた黄昏の光景の中で、押入れのふすまがゴソッと音を立てて揺れました。
僕は誰かに呼ばれた気がして、夢遊病者の態で押入れに向かい、何の迷いもなくふすまを開けます。

先ほどと寸分たがわぬ姿勢で姉が寝ていました。
ですが透き通るように白かった肌が、禍々しい妖光に照らされて赤く輝き、まるで、

まるで……。

以前にも……どこかで……こんなモノを見たような、気がしました。

言いようのない既視感にとらわれつつ、僕の体はするりと押入れに侵入し、姉のやわらかな腰に
馬乗りになり、小さな体で覆うように抱きすくめました。

なめらかな肌の感触に原初の欲望を掻き立てられ、夢中で体をまさぐり、姉の端正な顔に自分の頬を摺り寄せました。

永遠にこうしていたい。
物言わぬ姉の体温を感じながら涙さえ溢れてきました。

一刻も早く姉と二人きりになりたいと思い、内側からふすまを閉めようとします。
狂気じみた赤光がだんだんと細くなり、完全に閉じようとしたそのとき、耳元で姉がささやきました。

『にげなさ……』

バンッ!

聞き覚えのない声が言葉を結ぶ前に、僕の体がものすごい力で押入れから引き戻されたのです。
急転する視界が定まると、眼前には学校の制服を着た姉がいました。

「なにを見たの」

蛍光灯の無機質な明かりのついた室内で、両肩をがっしりと掴まれていました。
真正面から見据えるその表情はとても険しく、いつもの朗らかな姉からはまるで想像できないものでした。

「なにを、されたの」

尋常ではない気迫に声も出せず、痴呆患者のように、無人となった押入れと姉の顔のあいだで視線を泳がせるしかありませんでした。

「驚かせてごめんね……でも大事なことだから」

やがて僕が震えていることに気づいたのでしょう、姉はいくぶん穏やかな声で問いかけてきました。

僕はたどたどしく、事の顛末を話し始めました。
支離滅裂な内容にも関わらず、深刻な表情を崩さぬまま聞き入っていた姉が、途中でふと顔を赤らめるところがありました。

「押入れの中にいたのは、わたし、だったの……?」

鋭かった眼光が急にやわらぎ、すこし小首をかしげるような仕草をしました。
なぜ押入れに「誰か」がいたことには触れず、そこにいたのが「自分」だったことに驚き、しかも頬を紅潮させたのか、僕には
知る由もありませんでした。

「どんな……格好をしていたの?」

そう聞かれて、今度は僕がうつむく番でした。
シワひとつない紺のブレザーを着込んだいまの姉と、脳裏に強く刻まれたあられもない姿の姉が、どうしても重なってしまったのです。

「だ、大事なことだから……ね?」

ひざを突いたまま、上目遣いでこちらをのぞきこむ姉の耳朶が、まだ赤らんでいるのが見えました。
もともと姉にウソをつくという習慣がなかった僕は、正直に話すしかありません。

「そう……着物では、なかったの」

独り言のようにつぶやく姉はなぜかホッとした様子でした。

その後も、ソファで眠りそうになって、気づいたら夕暮れになっていたこと。
姉と一緒に居たい衝動に駆られ、押入れに入ったことを、恥ずかしい気持ちを抑えて語りました。

「本当に、それだけ?」

姉の尋問はさらに続きました。

「なにか、唄のようなものは聴かなかった?」

唄に覚えはなかったので、首を小さく横に振りました。
でも最後、自分になにか言葉をかけてきたのは覚えています。

「……なんて、言ってた?」

たしかあのとき姉は……いえ、姉に見えていた正体不明のなにかは、

『逃げなさい』

そう、言おうとしていました。

「にげ……ろ?」

その言葉があまりに意表をついていたのか、姉は目を丸く見開き、引き締めていた口元をわずかに開けて呆然としていました。

ですが表情を弛緩させたのもつかのま、次の瞬間には眉間にしわを寄せて、奥歯をギュッとかみ締め、なおさら剣呑な雰囲気に戻ったようです。

僕の肩を掴む手に万力のような力を込め、視線は床に落としたまま、「いつまでもいつまでも…」とか「あの女…」などと、
なにやら呪詛めいた言葉をぶつぶつと吐き続けていました。

両肩のあまりの痛みにうめくと、姉はハッとして僕から手を離し、肩をさすりながら「ごめんね、ごめんね」と
何度も謝っていました。

905 「押入れの姉」 sage 2010/09/09(木) 16:11:15 ID:KzzABe100
いつもの優しい姉を見れて内心安堵する僕に、姉はポツリと

「あのね……服を、脱いでくれないかな?」

突然の要請に、ただでさえ心ここにあらずだった僕は、完全に硬直しました。
わけがわからない。
どうして、と訊いても「必要なことだから」と強く返されるだけでした。

おそらく反抗しても無理やり脱がされるであろうことを予期し、僕は渋々と寝巻きを
脱いでいきました。
まだ姉と一緒に入浴する習慣を残していた僕でも、異性がまじまじと見つめる中で
脱衣するのは羞恥といえました。

やがて白いブリーフだけの姿になって「これだけは絶対脱がない」という意思表示をすると、
姉は多少バツが悪そうにしたあと、僕に顔を近づけてきました。

どぎまぎする僕など意に介さず、姉は指先から手、二の腕へと、弟の体をつぶさに観察してきました。
穴が開くほど近くで、ときにはスンスンと鼻さえ鳴らしながら、なにかを懸命に探しているようでした。
それは骨董品を目利きする鑑定士というより、獲物をさがす猛禽のように思えました。

僕はあまりの恥ずかしさに涙を浮かべて耐えていました。
胸元や首筋を調べられるとき、きめ細かい肌や薄桃色の唇が迫るたび、押入れの中での一件が
思い起こされ、理解不能な感情に陥りました。

だから、姉が腑に落ちないという顔で僕から離れたときも、開放されたという思いだったのか、
それとも倒錯の時間が終わってしまったことを悔やんでいたのか、よく覚えていません。

「おかしいわ……見当たらない」

姉は思案顔のまま押入れの前まで行き、僕に背を向けた状態で「カゲシロもなく出てこれるはずが……」
と、また独り言を繰っていました。
まだ物事が落着していないことを肌で感じた僕は、服も着れないでじっと姉の反応を待ちます。

ややあって、姉がはじかれたように顔を上げると、早足で僕のほうに歩み寄ってきました。
そのとき僕は愚かにも……なぜか下半身にまとった最後の砦を奪われるような気がして、
情けない悲鳴を上げてしゃがみこみました。

「動かないで、じっとして」

股間をかばうようにしてうずくまる僕の頭に、そっと姉の手が載せられました。
どうやら、今度は僕の頭髪を調べているようです。
……僕は赤面しているのを知られまいと必死でした。
頭を撫でるようにまさぐっていた姉が、

「あった……! ちょっと抜くから、我慢して」

プツン
さして痛くもありません。
どうやら毛を一本、引き抜かれたようでした。
しかし姉の持つそれを見て、僕はギョッと目を見張りました。

長いのです。
ゆうに僕の頭からひざ下に届きそうな一本の黒髪。
もちろん、そんな毛が生えていたことなどまるで知りません。
これだけ長ければ洗髪のとき自分で気づくか、あるいは家族や身の回りの人間がすぐに
指摘するはずなのですが。

「……小ざかしい」

そうつぶやく姉の目は、まさに鼠を掌中にした猫のそれでした。
やおら眼前でその髪を伸ばすと、赤い舌でツゥー……と舐めてから、はじめて笑みを
浮かべていました。
美しい、けれど残酷さを漂わすその微笑を見て、姉の中でなにかが解決したのだということを、
僕は感じ取っていました。

「服を着たら、ちょっとお姉ちゃんの電話に付き合ってくれないかな?」

そう言う姉はすでに、いつものしとやかで愛らしい女の子に戻っていました。
すっかり安心しきった僕は、パジャマのボタンをとめながら「うん」とうなずきました。
電話の手伝いというのもおかしな言いまわしですが、姉の『お願い』にはすべてイエスで
応えるのが僕の習性になっていたのです。

「ありがと。ちょっと苦手な人に電話するから、お姉ちゃんの手を握っていてほしいの」

そんなことならお安い御用です。
僕は受話器を取って番号をプッシュする姉の傍らに立ち、その手を握りました。
姉の手はひんやりとしてやわらかく、思わず力がこもってしまいます。

「……大丈夫、もう怖くないよ」

見上げると、姉はにっこりと笑っていました。
うれしくなって僕も笑みを返します。
やがて受話器の向こうから女性の澄んだ声が聞こえ、

「○○の者です。ええ、アレにつないでください」

このとき姉が自分をどう紹介したのか、どうしても思い出せません。
家族の苗字や地名ではなく、もっと別の、記号じみたことを言っていたように聞こえました。

『ぁ……やっ……れた』

しばらくして、さきほどの女性とは違う、しわがれて耳障りな声がわずかに聞こえてきました。

「どうもお久しぶりです。もっとも、アナタにとってはそうでもないかもしれませんが」
『な……で、……こん………も』
「なにをおっしゃっているのかよくわかりません。ああそうですか、気道がふさがれて
苦しいのですね。まあ、自業自得でしょうけど」
『いっ…………まま、こ………せ』

部屋がほとんど無音の状態だからといって、受話器から漏れ聞こえる声など微かなものでしかありません。
しかしそれでも二人の会話がどこか平穏ではないものだということは察知できました。
証拠に、姉の顔には先ほどと同様、小動物をいたぶるときの子供のような、冷酷な喜色が浮かんでいました。

それにしても相手の声は男女の判別すらできないほど荒れていて、まるで声というよりは
ノイズといったほうが適切でした。
僕は思わず(病気の人なの?)と、姉にしか聞こえないような声でささやいてみました。
その瞬間、

『そ………に……あ……る……!?』

淡々とした声の調子が、強いものに変わりました。
悪気はありませんでしたが、失礼なことを言ってしまったのかもしれないと思い、反射的に姉の手を強く
握ってしまいました。

「聞こえていますから、そんなに興奮しないでください。そちらの周りの方にも迷惑じゃありませんか。
弟も怖がっていますし。ねえ?」

姉から同意を求められ、僕はこくこくと首を縦に振った。

『………な…?……ど…お………の!…………い!……』
「ええ、弟ならずっとわたしと一緒です。いまだって手を握ってるんですよ。もう本当にかわいくて仕方ありません」
『…やく…………じゃ…!……も……あの………と……!…………………の!?……』

受話器の向こうから、なにやら詰問めいた口調が姉に浴びせかけられました。
それが心地よいのか、姉はどんどん相好を崩していきます。

唇の端を吊り上げ、目を細め、愉悦を隠そうともせずに笑っていました。
美しいことに変わりはないものの、まるで別人であるかのように、僕の目には映りました。

『…ッ………なん………で…………ら………うッ……』

上機嫌の姉とは裏腹に、電話の相手からは泣きぶせむような声さえ聞こえてきました。
なにかを必死に哀願しているようです。
そしてとうとう、僕の耳にも一節が届きました。

『お…がい。せめ…こえだ…でもきか…て』

僕が言葉の意味を解する前に、

「黙れこの淫売」

姉が低い声でうなった。

「貴様のような犬猫にも劣る雌畜生が、売女の分際で生意気に人の言葉をしゃべるな」
『………』
「余計なことは考えずその掃き溜めで巣作りに専念していろ、この」

姉は何拍か息をためるようにして、

「化物が」

いかにも忌々しげに吐きすてた。

『…………え?』
『……ヒッ!?……』
『あ…あ…アアアアアアァ!!! ウァァァァァァァァ!!!』

その言葉がスイッチであったかのように、今度こそ受話器を通して泣き叫ぶ声がはっきりと聞こえました。
いえ、それは叫びと呼べるものだったのかどうかさえわかりません。
人の慟哭にしてはあまりにおぞましかったのです。

「アッハハハハハハ! 化物め! バケモノバケモノバケモノバケモノバケモノバケモノ!」

姉が「ばけもの」と罵るたびに、相手はなおさら狂おしく身悶えているようでした。
声帯が千切れんばかりの絶叫に混じって、複数の人間の怒号や悲鳴、そしてけたたましい
鈴の音が響いてきました。

僕は度重なる異常な事態に、とうとう気が遠くなったようです。
こわばっていた体から力が抜け、ずるりと視界が傾き、僕は意識を失いました。

目を覚ますと、そこはしんと静まり返ったリビングでした。
数回のまばたきを経て、飛びのくようにしてソファから立ち上がり周囲を見回します。

すでに窓の向こうは漆黒の闇で、蛍光灯の白々とした明かりが部屋を照らしていました。
家族の気配もありません。

夢、だったのか。
そうであってほしい、という願いを、生々しい記憶の奔流が否定してきます。

慣れ親しんだ家なのにまるで別世界いるような不安感に耐えきれず、姉の名を叫ぼうとした
僕の目が、一点で静止しました。

押入れが、揺れた気がしたのです。

呼吸さえ止まりました。
あれが夢であるならば、こんなところに姉が寝ているわけはないのです。

僕はおそるおそる押入れの前に立ち、ふすまに手をかけました。
怖がるな、誰もいるはずがない、と頭で繰り返します。

バンッ!
と、ふすまを勢いよく開けて、腰を抜かしました。
体を丸めた半身の状態で寝ているのは、見まごうことなき、僕の姉でした。
口をぱくぱくさせながら呆然としていると、姉が「ううん……」と身をよじらせたので、僕はビクリとなりました。

姉がゆっくりと上体だけ起こし、ブラウスの袖で目元をこすりながら「よく寝たあ」と言って、出ようとするあくび
をかみ殺していました。

事態を飲み込めない僕は思わず、どうしてこんなところで寝ているのかと姉に詰め寄りました。

「う~ん……ひんやりして気持ちよさそうだったから?」

呆れる僕の前で、「それに未来のお姉ちゃん型ロボットみたいで可愛いでしょ?」と猫のようなポーズを取って見せた。
体中の力が抜けてしまうと同時に、えもいわれぬ安堵感に襲われました。

「ちょっと顔洗いに行ってくるね。そしたらご飯にしようか」

何事もなかったかのようにバスルームに向かう姉を見送って、僕は電話機を調べました。
当時から留守番が多かった僕は、リダイヤル履歴の表示方法を知っていたのです。
もっとも新しい履歴は、おとといの父の携帯への発信でした。

やはり夢だったのだ。
どこから夢だったのかはさておき、とにかくあの異常な出来事はすべて虚構だったのです。
考えてみれば当たり前のことで、そのほうがずっと自然でした。
僕は大きくため息をつき、ソファにぽすんと身を横たえました。

「待っててね。すぐお夕飯つくるから」

台所ではノースリーブのシャツとデニム製のショートパンツに着替えた姉が、夕食の準備に取り掛かっていました。
父母の帰りが遅いときは、いつも出前か姉の手料理だったので、僕にとっては日常の光景でした。

包丁のリズミカルな音に混じって、ときおり機嫌の良さそうな鼻歌がきこえてきます。
今晩のおかずを夢想しながら姉の後姿をなんとなく眺めていたとき、僕はふと感じた疑問を口にして
しまいました。

『お姉ちゃん、いつから髪を結っていたの?』

その瞬間、すべての音がやみました。

姉は包丁を持ったまま手を止め、振りかえろうともしません。

小気味よく左右に揺れていたポニーテールも動きを止めました。
しかし、僕が一度見た押入れの中の姉は、髪など結っていませんでした

理性ではなく本能で、問うべきではなかったと悔やみました。
数秒前に戻ってなにも言わずにテーブルの上を拭いて食器を並べ、姉に褒めてもらっていればよかったと、
心底後悔しました。

身動きできない僕に、姉は独り言のように、

「……やっぱり、男の子は髪をおろしたほうが好きなのかな……?」

その声には、なぜかわずかな哀調がこもっているようでした。
僕はかすれた声で、しかしはっきりと、

『お姉ちゃんなら、どんな髪型もきっと似合うよ』

本心を告げました。

姉は顔の半分だけをこちらに向けて、

「ありがと」

と笑ってくれました。

すると二人っきりの家の中に、再び音が戻ってきました。
僕はすかさず立ち上がり、皿やコップを食卓に並べはじめました。

「あわてて転ばないでね」

優しい声に「うん」と応え、僕も夕食の準備を手伝いました。
あとは仲良くいただきますをして、取り留めのない雑談を楽しみました。
僕が夢の話をすることは、もうありませんでした。



その日起こったことは、これですべてです。
数年たった今でも姉とは仲良くやっていて、ほかにもいろいろとあったのですが、
なかでもこの出来事が気になっているのは確かです。

夢と現実の境なく、あらゆる記憶を述懐しただけなのでとてもわかりづらい文章
になりました、申し訳ありません。

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死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?
248より抜粋。
http://syarecowa.moo.jp/248/53.html
by botticelli375 | 2010-09-20 21:00 | Misterious Tales

大部屋

俺は怖かった話。

小6の頃、腎う腎炎?って病気で
2週間くらい入院してさ、
そのときの話。

大部屋にベッドが6つあって、
喘息が酷くて
学校にも通えてない女の子、
何が悪いのか知らない
普通に元気な女の子、
同じく普通に元気な男の子、
足の不自由なギターが好きな
兄ちゃんが同じ部屋だった。

つっても、飯を食うときは
皆カーテンを閉めきってて、
何もない時間帯だけ遊んだりしてた。
誰が一番字が上手いかとか、
痴話喧嘩みたいな言い合いとか、
そんな簡単な遊びだけどね。
あとは、当時流行ってた
T.M.Revolutionの、
曲名ド忘れしたけど
雪ふぶくロッジに二人~妄想に憧れて~
って歌を皆で熱唱したりもした。
ギター好きな兄ちゃんは、
スピッツの歌
(愛してるの響きだけでってやつ)を
歌ったりしてくれた。
ギターは怒られるからって言うんで
アカペラだったけど。

で、楽しく過ごしていざ退院するとき、
看護婦さんに折り鶴とかもらいながらも
相変わらず皆カーテン閉めきってるから
不満だった。
俺退院しちゃうのにって。

で、両親が迎えにきて、
荷物もまとめて、ロビーに移動して、
いざ帰ろうってときに
看護婦さんが話しかけてきた。

「大部屋に一人で怖かったでしょ?」
って。

嘘のような本当の話です。

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死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?
246-2より抜粋。
http://syarecowa.moo.jp/247/35.html
by botticelli375 | 2010-08-30 14:30 | Misterious Tales

友人の奥さん

たまに目にする「そんな人最初からいない」的な出来事に
つい最近遭遇した。
仲の良い同級生グループ(男だけ5人ほど)がいて
その内2人が近々結婚することになった。

2人とも年内には式挙げるって言ってたんだけど、
片方のAが先に籍だけ入れた。

その連絡がメールで入ってて、その日の夜に祝いも兼ねて
皆で集まろうってことになった。

無論奥さんになったB子さんも連れて来てたし、
もう片方のCも彼女のD子ちゃんを連れて来てた。

その日はカラオケ行ったりして帰ったんだが、
それからもちょくちょく皆で遊んでたんだ。

で、近いうちに皆でBBQでもしようという話しになって
先日行って来た。
帰り際になって生憎の夕立ちで皆ズブ濡れで、
急いで車に駆け込んだ。

俺はAの車にB子さんと共に乗せてもらってたんだけど、

B子さんが気ぃ利かせてくれて
「このタオル乾いてるから」とタオルを手渡してくれた。
その日は晩飯も皆で食べようという事になったんだけど、
とりあえず皆一旦帰って風呂入ることにした。

で、借りたタオルを車内に置いとくのもなんなんで
洗って返す旨伝えて持って帰った。
しばらくしてAに電話して
「多分B子さんに借りたんだけど、
タオルどうしたらいい?」と聞くと、
受話器越しにAとB子さんが会話してるのが
ポツポツと聞こえた。
「いつでもいいよ。
また今度皆で集まる時にでも持って来て」という。

「そうか、じゃぁ今度持って行く」といって
電話を切ろうとしたらB子さんが


「いつでもいいよ。ありがとうって言っといて」
なんて声も聞こえて来た。

で、つい先日皆で遊ぼうってことになって
勿論俺はタオルを持って行った。
ところがB子さんの姿がない。
Aに「B子さんどうしたん?これお前に渡しとくわ」と
タオルを返そうとしたが
Aは一瞬目を大きくして止まった。
「B子さん…?」
明らかにそんな人知りませんって感じだった。
「お前の嫁だろ、つうかこの前電話しただろ。
タオルありがとうって伝えといて」
そういってタオルを手渡そうとしても
「何…タオル??これ誰の?俺知らんぞ」なんて言う。
「いやだからBBQの時…」
そうこうしてるとD子ちゃんが「あ、それ私の」と言う。
「え?D子ちゃんのだったの?」
「そうだよ。洗濯してくれるって言ってたね、
いいのにそんなん。」そういって手を出すもんだから
俺はD子ちゃんにタオルを手渡した。

タオルはD子ちゃんのものだったとして、
さっきのAの反応が気になったので俺は改めてAに
「B子さん今日は?」と聞いた。

「だから誰よ?その人?」

「いや、お前の嫁さん」

そこまで言って皆の顔を見たら全員凄い怪訝な顔してる。

俺はそういうノリなのかと思って
「もういいよお前ら」的なことで流してたが

あまりにも皆が真剣な顔をしているので
その内よく分からなくなって来た俺は
「なぁ、マジで言ってんの?
B子さんと籍入れたってメール送って来ただろ。
つうかこの前のBBQも一緒に行っただろ…」
と、真剣にいつ何処で皆で遊んだだの、
B子さんが聞かせてくれた前職だの
B子さんにまつわる事柄を必死で説明し出した。

それでもAは
「○○ちゃんもういいよ。本気で言ってんの?」
と怪訝な顔をする。Cや他の連中も
「お前色んなとこで働いて来たから、
前職の知り合いの話しかなんかと勘違いしてないか?」
と言う。

いよいよ訳が分からなくなって来た俺は
言葉に詰まって考えを巡らせたが

何をどう考えてもこれは別の人の話しじゃない。

そうこうしてるとD子ちゃんが

「これ(タオル)は私がA君に貸してて…
それを○○君が使って、洗濯して返すからって」

と言いだした。

どこをどう記憶を辿っても俺はAの車の中で
B子さんから手渡されてる。

「いや、でも俺Aに電話した時B子さんも傍にいて、
声もしてたし」
俺がそういうとAは携帯を取り出し
俺にアドレス帳や着信履歴を見せた。

B子さんの名前もなければ、俺からの着信も
BBQ以来一度もない。

俺は自分の携帯を見たが仕事の都合上、
着信量が異常に多い俺の携帯には

一番古いもので今日の日付のものだった。

「本当にB子さん知らんの?皆??」

俺がそう聞いても誰もかれも首を傾げるばかり。

「B子さんなんていないよ…。
結婚するの私とC君だけだし、籍もまだ入れてないし」

D子ちゃんにそう言われて寒気が走った俺は押し黙った。

その日はとりあえず皆で遊んで帰ったが、
後日俺は写真が大好きで
いつもデジカメを
持ち歩いているCに
BBQの写真が無いか聞いたが
あの日は撮ってないという。いわく撮ろうとしたら
雨が降って来たから皆車に駆け込んだと。

それ以前の写真をコンビニで全てプリントアウトしたが
B子さんの姿は一切無かった。

怖くなった俺はCにお前の彼女はD子ちゃんで
勿論実在するよな?と聞いた。
「誰それ?D子なんていないよ…。
○○ちゃん大丈夫??」
完全に固まった俺にCは写真を指差して
「嘘だよ、D子は俺と結婚する人だよ。
ちゃんと映ってるだろ」と笑った後、
「でもB子さんはホントに知らんぞ」
そう言って微妙な表情を浮かべた。
なんか無意味に長文になった。
普通に怖かった。てか今でも怖い。

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不可解な体験、謎な話~enigma~
Part63より抜粋。
http://enigma2.ahoseek.com/?p=2148
by botticelli375 | 2010-08-25 08:27 | Misterious Tales

近代化の波

昨日嫁との共通の友人の3人でお好み焼きをしていた。
ふっくら焼き上がり、さあ食べるぞ!
となった瞬間にドアチャイムがなる。
扉を開けるとそこには知り合いの見える人が立っていた。

俺    「突然どうしたの? 」
見える人 「この家、霊的にヤバイって
      連絡来たから、とりあえず見に来た」
俺    「連絡ってどこから?」
見える人 「ん?上と下から」
俺    「・・・上・・と・・下・・ね・・」

今現在、家の一室が付近の霊が集まる場所に
なっているらしく、非常に危険だそうだ。
賃貸に住んでいるが家の周りは空室だらけ、
酷いと一ヶ月も居ないで引越していく。
(家が騒音主とか環境が悪いという訳ではない、
苦情が来たこともない)

見える人が、
「普通はもう人が住める状況じゃないけど、
アンタ達の守護霊強力すぎだから!ありえないから」
と言いつつ、とりあえずの
対処法を教えるのでその通りにやっていく。
一通り終わったら、「しばらくは大丈夫かな?
でもそろそろ引越し考えたが良いよ」と言ってた。

その後お好み焼きに参加した見える人と色々と
最近のオカルトの情報交換等をしていた。
その話の中で見える人が言う。

見える人 「お祓いを頼まれてやってきたんだけど、
     あの世の入り口がすごく変わってた」と言う。
俺    「何が?」と問う。
見える人 「今回のお祓いは、対象者にとり憑いた霊を
      自分の体内に取り込み、徹底的に説得して
      成仏してもらう為にあの世に誘導したが、
      あの世の入り口が空港のホールみたいに
      広くて近代化していた。 今まで、一度に
      大量に人が死んだ時、入り口が混み合って
      整理券とか配ってたけど、一気に広くなって
      順番待ちが無いようになってた。 動物等も
      一度に大量に通れるようになってた」
俺    「・・・・それってもしや・・・」と
      カスゴミがニュースで意図的に流さない
      国際情勢の話をすると、
見える人 「・・・多分それで大量に死ぬんだろうね
      ・・・大丈夫、死んでも来世があるから!」
俺    「生き残ったら色々と凄いもの見れそうだね! 」

等という話をしてました。
あの世の受け入れ準備は万全!いつでもOKだって。

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死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?
243より抜粋。
(2010/06/28(月) 11:11:24投稿)
http://syarecowa.moo.jp/243/41.html
by botticelli375 | 2010-07-23 12:03 | Misterious Tales

魂は宇宙人

昔おれが小学生4年くらいの頃の不思議な記憶です。

夏休みに家族4人(父,母,おれ,妹)で富士山近く?の
サファリパーク みたいなとこに遊びにいきました。
(場所はハッキリと覚えてません)
サファリパークの自然公園みたいなところで遊んでた時に
何故かおれひとり公園から少しはなれた所で
ある女の人に声をかけられました。
こんな感じで会話したと記憶してます。

女の人『わたしを覚えてますか?』
おれ『わかんない....』
(でもおぼえてないけど知ってる。
デジャブみたいな感覚)
女の人『あなたのほんとうの母親です。」

おれはまだ幼い事もあり何がおこってるのか
理解がまったくできなかった。

女の人『あなたは本来の地球人ではありません。
ある経験を積むために
あなたは地球を選んでやってきました。
あなたが大人になった頃、
驚くべき経験をすることになりますが
何がおこってもまったく怖がる事はありません。
私達はいつでもあなたのことを見守っています。
また未来にあなたを迎えにきます。
それまで今の家族を大事にして下さい。』
(ほんとはもっと長かったけど
こんな感じだったと思います。)
おれは会話をしてるときに
この本当の母親を完全に思い出した。
その女の人は話すだけ話したら空に消えてった。
おれは泣きながら
『母さんいかないでぇ」ってさけんでた。
消える最後まで女の人は
笑顔でずっとおれを見守ってた。

おれは幼いながらもショッキングな出来事で
しばらく放心状態だった。
しばらくして今の両親がおれを探してたようで怒られた。
それでもおれは本当の母親がおれの元からいなくなり
ワンワン泣いてた。
親に話したけどまったく相手にしてくれなかった。
(当たり前か)
その直後くらいから不思議な能力が芽生えた。
妹の考えている事がだまっていても完全にわかる能力と
自然(特に植物)の気持ちが聞こえる能力です。
ただいつでもわかるわけではなく時々しかわかりませんが
その時になると自分にはわかるのです。
(うまく説明できませんが...)
妹にはかなり気持ち悪がられました。
あっあと友達の自転車のチェーン鍵の
4桁の暗証番号を一発で当てたこともあったなぁ
まあそんな能力もおれが高校くらいになると
なくなってしまいましたが...

学生時代はよくみんなに
『おまえは地球人らしくない。
もしかして宇宙人じゃねえの?』
とか言われてましたが、もしかしてもしかすると
肉体は地球人だけど魂は宇宙人なのかなぁ
とたまにあの記憶を思い出すと考えてしまいます。

終わり。

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不可解な体験、謎な話~enigma~
Part33より抜粋。
(2006/06/05(月) 01:56:42投稿)
http://enigma.ahoseek.com/story2.php?no=808
by botticelli375 | 2010-07-14 08:16 | Misterious Tales